カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第193回

清ちゃんのつぶやき(その152)梅雨のツーリング



 先週、人吉までランドナーで行ってきた。行きは晴れ、人吉に近づくにつれ雨が降ってきた。次の日は八代までは雨、後は小雨が降ったり止んだりの天気だった。老舗木造旅館で温泉に入り、地元産食材を使った料理を堪能してきた。この梅雨の時期に、と思われる方も多いと思うし、実際、母親も帰った翌日に「本当に行ってきたのか?」と尋ねた。行ってきた事を言うと「相変わらずねぇ」と呆れていた。思えば中学、高校生の頃から、行くと決めたら雨が降ろうが、槍が降ろうが(流石に槍は降ったことがない)出かけていた。なぜかというと後悔したくないからである。家にいて、小降りの雨になった時、雨が止んで晴れ間が出てきた時、出かけていればよかったなぁ等と思ってしまう。それが嫌いなのである。



 雨だってそれなりの覚悟をして出かければ楽しいものである。クルマも少ないし、空気もきれいである。特に人吉あたりだと山間部、山と大河(球磨川)に囲まれ気持ちがよかった。雨の激しい時には休憩を兼ねて雨宿りをすればいい。トラックの多い国道とは反対側の、鉄道線路に沿った道幅は狭いが快適な道がある。帰りには煙を吐いてやってくるSLと対面する事ができた。雨のために写真は撮れなかったが、川の上に漂う雲や渓流の景色は普段では見る事のできない幻想的な風景だった。梅雨のこの時期は観光客も少なく、宿も取りやすい。人気の旅館・ホテルでも料金が安いといった特典も多い。ある意味、穴場の時期でもある。 



 それにしても片道約100キロメートル、久々に走った。ロードレーサーとは違った走りができる事に新鮮な驚きがある。本当に久しぶりの、ひょっとしたら25年ぶりに味わうツーリング車の乗り心地である。ギヤ比も当然低い、下りで速いと感じていても時速45キロメートルくらいしか出ていない。ロードレーサーだと60キロメートルくらいの感覚である。逆に登りではフロント36Tのおかげでそこそこ速い速度で上ることができる。確かに距離は稼げないが、荷物も積める。あと、今回の雨で感じた事が泥除けのありがたさである。組み立て時には長めかなと思って、少し切ろうかと考えていたが、長い事の有効性を今回体感した。スタイルはともかく、やはり実用性が上回る。



 実用性といえば、今回雨を想定していたので着替えやカッパといったものを持って行った。このため、ぎゅうぎゅう詰めにすればフロントバックだけでもすんだのだが、リヤキャリアを装備していった。と言っても、スチールパイプのCPメッキといった本格的なものではなくアルミパイプの市販の華奢な感じのものである。似つかわしくないと思われる方も多いと思うし、自分でも何となく違和感を覚える。まあ取り外しのきくものなので、いやになったら外せばいいと思っている。軽量な事だけは気に入っているし、後に積む荷物も重たくないものである。



 そうそう、今回感じたのがリヤリフレクター、一応、泥除けに付けてはいるが、雨で暗くなった時や土砂崩れ防止のトンネル(と言うのかな?)を通る時は心もとない。ここは最新鋭のセンサー付きLEDの点滅リフレクターに換えようかと思っている。



 実は今回、芯の話を書く予定だった。190回で芯の事を書いた後、その事でメールをいくつか頂いた。また、来店された方数人からも芯の話を頂いた。皆さん結構、気になっておられるようである。



第194回へ続く...

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