もうしばらくしたら紹介するが、今、昔乗っていたロードレーサーの再生をしようかと考えている。その前にそれ用の車輪を捜し始めた。すると何種類もの車輪が出てきた。全てハブはカンパのレコード・スモールフランジ、リムは車輪によって違う。タイヤもその時によって違っていたが、チューブラーである。ある時期、ロードレーサーだけでも5台持っていた。レースやコースによって自転車もいろいろ使い分けていたものである。段数は6速か7速、車輪も使い分けていた。実は前車輪と後車輪、レース本番では同じものを履いたことがあまりない。これは今でもそうである。レースはやっていないが、出かける時に車輪を交換することはよくある。 |
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前と後、その役割は本来、全く違うはずである。当然、その用途に合わせたものでなければならない。前は操舵輪、後ろは駆動輪になる。極端な話、前はハンドルを切るだけ、後ろは踏んだ力を路面に伝えるだけの役目でしかない。今は完組車輪全盛の世でメーカーがそれなりに考えて設計・製造しているのであまり問題はない。それにヒルクライム用だのタイムトライアル用、一般用、練習用と用途にあった設計をしてある。昔に比べれば親切になってきたものである。 |
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さて、ここで皆さんに質問、車輪はそのようなものとして、もし、タイヤが2種類しかなかったらどうしますか?2種類のタイヤとは、一つは軽量のもの、もう一つは重めのものといった設定である。軽め、重めといっても20〜30グラムの差と考えてもらって結構である。大方の人は前後同じタイヤを履いていると思うし、完成車で購入したならば同じタイヤを履かせてある。ただ、完成車で購入してもタイヤは消耗品、減ってくるし、交換しなければならない。その時に同じタイヤがあるとは限らないし、ない場合が多い。 |
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前に軽いタイヤを履かせる派は、後輪の方に荷重がかかるのだから後輪の方に重いタイヤを履かせるという理由がほとんどである。反対に後輪に軽いタイヤを履かせる派は、後輪は駆動輪、外周が軽い方が有利という理由である。結論から言えば、どちらも正解である。実はこの問題、現役の頃からの疑問であった。これまでも機会がある度にいろんな人に聞いてみた。レーシングチームのメカニックやメーカーの開発、タイヤメーカーにも質問してみた。答えは半々、どちらかと言えば後に軽いタイヤを持ってくるという方が少しばかり多かった。 |
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もし、グリップの良い、悪いタイヤというのであればグリップの良い方を前にした方がいい。駆動輪の推進力だけから考えるとグリップの良い方を後にしてしまいがちだが、コーナーリングで後輪が多少滑っても何とか自転車を立て直すことはできる。ところが前輪が滑ったらアウトである。実際、前が滑った時の恐怖というか、その時の気持は表現しがたい。経験された方も多いのではなかろうか? |