100回でレコードハブを紹介したら、早速。メールをもらった。箱が違うのではないかという指摘である。その通りである。当時の箱は赤文字カンパではなく、黒文字カンパが正解である。この赤文字カンパ箱は後期のハイローフランジハブのものである。カンパの箱も白箱、黄箱(ボール紙が厚い)、クリーム色の箱といくつかの段階を踏んでいる。箱もコレクターの間では貴重なものである。しかし、あの写りの悪い写真でそこまで見ておられる方がいるというのを今回、改めて知った。実は私もボールリテーナーの入った袋やブルーの輪ゴムまでとっているが、そこまで系列立てて整理はしていない。 |
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前回の話の続きであるが、これもまた、別の方からの話である。カンパのハブの回転の良さはグリスを抜いた時に解るそうだ。デュラエースの場合、グリスを抜いて回転させると違和感があるが、カンパの場合だとグリスを抜いても滑らかに回転するとの事である。本当かウソか、その内、確かめてみようかと考えている。それでもこの話、妙に説得力がある。 |
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カンパの話はここまでにして、妙なものが出てきた。シマノのセンタープルキャリパーブレーキ(以下、センタープル)である。なぜこんなものがあるのか、自分自身、全く記憶がない。今、サイドプル全盛で、センタープルなんて触ったことがないという人がほとんどではなかろうか?ただ、ブレーキの効率からいえばセンタープルの方が理にかなっている。中央からワイヤーを引き、シューを左右均等にリムに当てることができる。サイドプルだとそれが難しいのでデュアルピボット等の構造に行き着くわけである。 |
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理想的なセンタープルだが、重量的にはサイドプルに比べると不利である。部品点数がどうしても増えていく。そのため、だんだんと姿を消していくようになった。ただ、使った人には分かると思うが、引きしろは少なくてすむし、直付けにすると制動効果は他に類を見ないほど高かった。 |
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さて、シマノのセンタープルだが、この頃はセンタープル、サイドプル両方がコンポにあった。シマノ500と聞いて、600の間違いじゃないの?と思われる方もあると思う。500も400も300もかってはあった。今も残るシマノの数字は70年代の名残である。欧州のクルマにあるように数字の大きい方が高級車といった具合に、シマノもそれらを使っていた。当初は100は100ドル用の自転車に、300は300ドル用の自転車にといった具合に製造されていた。今はアルテグラになっているが、600と呼ばれていた頃は600ドル、即ち約10万円(当時)クラスの自転車に使われるように作られたものだった。 |
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肝心な製品だが、いたって普通のセンタープルであるが、新しい試みはされている。アーチワイヤーを使わないですませるためのリンク、さらにその根本にあるクイックレリーズ機構である。このため、ブレーキレバーやアウター受けにクイック機構を取り付けないで済むといった特徴がある。それにしても、センタープルが今のサイドプルのように発展してたなら、どんな形になっていたのだろうか?そんな事を考えてみると興味は尽きない。 |
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