前回に続き、特定の自転車屋に出入りしていないとか、周囲に相談できる自転車乗りの同僚・友人がいない人たちのためのアドバイスである。情報収集は雑誌かインターネットだと思う。注意すべきは写真にある。写真ではすごくかっこよく見えたのに、現物ではどうって事がなかったりする場合もある。ここは面倒でも、自転車屋さんに出向いて現物を見に行くしかない。同じ車種がなくとも、同じメーカーのものがあれば想像はつく。 |
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自転車屋さんによっては、持ち上げたり、触ったりもできる。場合によっては乗ることも可能である。ここでカタログやネットの写真とは違うことに気がつく事も多い。カタログ表示の重量が8.9kgとなっている自転車より、9.2kgの自転車の方が軽く感じたりすることもあるし、写真より現物の方がえらく良かったりするといった発見もある。いずれにしても選ぶ際には、最低一度は現物確認をすべきである。 |
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平面上で見ていると想像は膨らんでいく。10万円のものより、15万円の方が、さらに20万円、30万円の方がよりよく思えていく。当たり前のことではある。高くて悪ければ誰も買わない。高いものはそれなりにメーカーでも意識して写真撮りをしていたりして、よく見えるようにしている。ただ、ここで注意してほしいのは、高いものになればなるほど競技色が強くなっていくことである。 |
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免許とりたてのドライバーがいきなりF1レーサーを運転できるわけがない。同じように、スポーツ車初心者がいきなりヨーロッパのプロ選手と同じ自転車を乗りこなせることはない。タイヤ一つ、ロードであれば、19Cより25Cの方が初心者にとっては扱いやすい。フレームだってそうである。ショートホィールベースのもので初心者が乗ると疲れてしまう。高い自転車で、カタログ上、衝撃吸収性がいい等とうたってあっても、それはある程度のレベル以上の選手のためであって、初心者は念頭においていない。 |
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試乗インプレッション等も参考にしてもいいが、それなりに乗りこなしている人を対象の場合が多い。また、インプレッションはあくまでも個人的な意見なので、自分にあてはまるとは限らない。その点を頭にいれて読んでもらいたい、時折、初めて自転車を買うのに、どこそこのカーボンフォークはコーナーリング特性がどうだらこうだらとか語る人がいたり、あそこのMTBのリヤサスは油圧調整が云々といった人もいる。完全に雑誌等に洗脳されている。ここまでいくと呪縛から解き放つのにも時間がかかる。経験から言えば、このように最初に頭で考えるタイプの人は、走りに関しては向上しない。 |
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初心者にはそれにふさわしい自転車が必ずある。最初は予算や好みのカラーリングで選んでいっても構わない。同じ価格帯であれば、メーカーは違っていても性能や機能はそうたいして違わない。最初の一台は大切であるものの、あまり考え過ぎないことも大切なのかもしれない。 |