キャンプ用品を積んでツーリングしている人を見かけた。人によって旅のスタイルは様々である。テントを張りながら野宿して行く人、温泉旅館を渡り歩く人、ビジネスホテルを利用する人、当然、装備にも違いが出てくる。ジャイアントのグレートジャーニーでサイドバッグまでいっぱいに荷物を積んでいる人、ロードレーサーに小さなフロントバッグとシートピラーキャリアだけの荷物の人、本当に人様々である。同じ1週間の旅行でもかなりの違いがある。 |
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キャンプをしながらの旅であれば、一日の距離はかせげない。夕方5時頃までにはテント設営を終えていたい。設営を終えたら夕食の準備である。結構、これらに時間がかかる。荷物も増えるから走る時間や距離も短くなってしまう。その点、距離を稼ごうと思ったら、安い旅館やホテルを利用すれば荷物も少なくてすむ。下着もその夜に洗えば、朝には乾いている。なにより、雨の日は屋根があるだけでありがたい。 |
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自転車での旅行というのは贅沢である。飛行機で1時間位の距離を何日もかけていくわけである。当然、その間の宿泊費や食事代を入れると飛行機で行くのに比べ、数倍の費用がかかる。自転車旅行=貧乏旅行なんて、とんでもない意識である。それに費用以上に、”時間”という、お金では買えない贅沢なものを持っている。さらに健康な体も必要である。 |
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健康といえば、自転車で旅行している時は本当に健康である。野宿していると、陽が上れば走り始め、陽が暮れたら眠る。自然に則した生活である。旅館やホテルを利用しても同じような規則的な生活をする。それに一日中、体を動かしているから、一日4食くらいは平気で食べる。健康でなければ自転車での旅行なんてできない。 |
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今、自転車で旅行している人たちを見ると羨ましく思える。熊本に来て、10年以上になるが、片手で数える程しか自転車での旅行はしていない。それでも、いつの日か、長距離旅行をしたいと思い、用意している自転車がある。フロントのサイドキャリア装備のツーリング車である。20年程前に作ったトーエイである。 |
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作った時に組み立て、何度か2、3泊の旅行に使った。ただ、当時は仕事も忙しく、なかなか長期間の旅行もできなかった。フレームを再塗装し、紙は巻いたまま、部品も外したままで押し入れの奥に眠っている。カンパのラージフランジハブやグランコンぺの直付けセンタープルブレーキもちゃんととってある。そろそろ、これを組み立てようかと考えている。日本全国の温泉地をこれでまわる。自分自身のロマンである。 |