スポルティーフの事を前回書いたらメールやら質問だの受けた。今回はその続き。先ず、スポルティーフって何だ?という質問を受けた。車種体系というのは難しい。基本的には“快走用短期間旅行車”とでも呼べばいいのだろうか?ロードレーサーと云うのはあくまでもロードレースをするための自転車である。ランドナーというのが旅行用自転車である。そのためにスポルティーフもその中に入るという分類の仕方もある。ここではランドナーは26インチ(650A、B)のタイヤを履いたものとしておく。対して、スポルティーフの方は700Cのタイヤ(チューブラーも含む)で25〜32Cくらいのものをいう。フルサイズの泥除け、ライトは必需品である。 |
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こんなことを書いていたら、先日お客さんからスポルティーフの本が出たとの情報を得た。早速買いに行った。「旅する自転車の本;VOL.2;スポルティーフ」であった。この中に車種体系を分かりやすくイラストで説明してある。いろいろ書くより、書店で立ち読みした方が理解しやすいかもしれない。この本には様々な種類のスポルティーフが載っている。ヴィンテージものから現在流用しているパーツを使ったものまで、もちろん市販車も載っている。内容的には面白い。 |
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自転車に乗ってみようとする人達のなかで、ある意味、すぐに抵抗なく受け入れられるのがスポルティーフかもしれない。泥除けやライトも付いているのでママチャリから乗り換えてもさほど抵抗がないと思える。急な雨や秋の天候のように日暮れが早くなっても暗さに不安を抱くこともない。今は道路の舗装率も高い。細い山道でさえ舗装してある時代である。昔のような砂利道もほとんど見かけなくなった。タイヤだって細いもので充分である。 |
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かといってロードレーサーのように19Cや23Cだと初めは少し不安、それよりもう少し太めのタイヤを装備。荷物をたくさん積むのならとともかく、26×2.0といった太いタイヤは不要である。マウンテンバイクといえど、実際にダートを走ることのできる人達は今の日本ではそんなに多くない。そんな事に気が付いた人が細めのタイヤに乗り換える場合には入りやすい。また、ロードレーサーで走り込みを覚えた人達がちょっと気軽に、近くのコンビニまでというケースにも使える。ロードレーサーではちょっとそこまでという用途には気がひける場合がある。 |
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スポルティーフというのはそんな意味では奥深い。初心者からロードレーサーやマウンテンバイクからの乗り換えの人達まで、あるいは長年いろんな自転車を乗り継いできた人達が趣味の到達点として所有するといった幅広い車種である。近年、アルミやカーボンの太いシルエットに辟易した人達もクロモリロードやスポルティーフといった車種に興味を抱いたり、買い替えしたりしてきている。もちろんアルミフレームのスポルティーフもありだが、ここは少し細めのシルエットの美しさにも気が付いてほしい。 |