つまらないコレクションがあると思われがちだが、今回もその類いである。暑い夏を乗り切る時には水分補給は欠かせないものである。そんな時に必要なのはボトルである。飲むだけではなく、走りながら水を首筋にかけたりもする。そう言えば、スポーツドリンクが流行り始めた頃(最初は粉末のゲーターレードだった)、つい、首筋にかけてしまって、いやな思いをしたことがある。 |
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さて、そのボトルだが、自転車に乗り始めた頃、ボトルとポンプを付けただけで、何か一端のサイクリストになったような気分を味わった。ボトル一つで、これで安心してツーリングに出かけられる、そんな気持ちになったことを思い出す。今、考えれば何てことないのだが、中学生くらいの頃には我々のステータスでもあった。この頃のボトル、独特の樹脂の臭みがあった。おふくろが酢などを入れてみて臭みを取ってくれたりもしたが、なかなか取れなかった。 |
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キャンピング車を入手してからはアルミ製のボトルになった。直接、火にかけられるというメリットはあったが、実際にやってみるとボトル自体が熱をもっているので、口をつけることさえできない。結局、蓋に移し、ちびりちびりと飲むしかなかった。それにしても、これまでいろんなボトルやボトルケージを使ってきた。 |
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それまであまり変哲のなかったボトルだが、B・イノーのエアロブーム頃から徐々に変わってきた。シマノAXで使われたエアロボトル。カンパのもあった。先日出てきたが、押し入れの箱にまた、しまい込んでしまった。シマノはボトルケージ式だった。代わりに似たようなものでメルシェのものの写真を紹介する。これはボトルケージを使わないタイプのものである。なくなってしまったのは、前を見ながら走行している時に収納がラフにやれないこと、握る部分が特定されていて、握りなおさねばならなかった等が理由と思われる。実際使ってみると解るが、収納時には下を見なければならない。練習中ならまだしも、試合中にはそれが許されない場面もある。 |
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あまり普及しなかったが、ボトルケージが不要なものでは写真のものがある。イタリア製だが、トーエイのツーリング車につけていた。溝に合った特殊ボルトだけをフレームに取り付けておく。ケージがない分、見た目すっきりしていた。ボトルケージ一つとっても、今はスチール製、アルミ製、樹脂製、カーボン製と多種多様である。カーボン製に至っては廉価もののママチャリ一台より高いものがある。鋼線を曲げたものから比べれば、発展してきたものと感心する。 |
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単にボトルをホールドしておくという機能だけだが、最後に一つ、子ども用のボトルである。ハンドルにセットできるようになっている。大きさは大人用と比較してもらえば分かるが小さい。欧州で見る子供達のレーサーに付いている。小学生くらいの子供が大人顔負けにレース中に水を飲んでいる。微笑ましい光景である。子供の手に合った大きさのボトル、こんなものが日本に登場してくる日が見られればいいなあ等と想像する。 |
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