少し前にユーレーのスピードメーターの写真を某雑誌で見た。何かなつかしい気がした。中学の頃、あこがれた時期もあった。フロントの車輪にギザギザの円盤を取り付け、ハブ軸に取り付けた歯車で特殊ケーブルを回転させ、それで速度とオドメーターを動かす。今、考えると原始的で単純だった。オートバイなどもほんの少し前まではこの方式だった。この方式のよさは、走行中、あと少しで1万キロといった場合、記念のメーター写真がすぐに撮れない状況だとケーブルを抜き、後で写真を撮ったりできた。そう言えば、マテックスというオドメーターだけのものを使っていた時もあった等と思いだす。 |
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現在ではスピードやオドメーターだけではなく、トリップやアベレージ、更には心拍計やクランクの回転数が付き、パソコンと結べば練習データがとれるし、ブリヂストンのeメーターズのようにコミュニケーションがとれるものまでできている。こうなったらスピードメーターと呼ばない。そのため、各メーカーで様々な呼び方があるものの、一般にはサイクルコンピューターと呼ばれるようになった。 |
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さて、サイクルコンピューターの良さは何か?もちろん、今、どのくらいの速度で走っているか、走った距離はどのくらいかという事を知るのが目的である。レースを志している人には平均速度20キロをキープできるようにといったことから始めさせたり、50キロの距離を休まずに走り切ることから始めさせたりする。そんな時にも役にたつ。これなら一人で練習することができる。ツーリングにしても平均速度を見て、目的地まであと何キロあるから、あと何時間で到着できるという風に予測をたてることができる。 |
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最大の利点は心理的なものだろうかと思う。今日はこれだけ走り切ることができたとか満足感を得ることができるし、それによって次の目標がたてられる。一つの峠に上るのに前回はどのくらいの時間で上ったから、今日はこのくらいでと思いながら走るだけでも、はげみになる。不思議な事に、今日は調子がいいと思っていても、調子が悪かった日よりタイムが落ちていることだってある。 |
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初めての道、行った時より帰りは早かったということを経験することも多いと思う。初めての道は先がどうなっているのか分からない。早く走ろうにも路面状況やコーナーの先がどうなっているのか分からない。不安を持ちながら走っていると、時間がかかっているような気になる。こんな時に役にたつのがサイクルコンピューターである。意外に行きと帰り、時間的にあまり差がない事も多い。そんなことを何度か経験していると初めての道にも、そうたいして不安を抱かなくなってくる。 |
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そうそう、最近は少なくなってきたが、ワイヤレスものの誤作動、以前は違法電波のトラックが傍らを通るととんでもない数字ができたりしていた。今でも場合によっては起こる。特にハンドルにライトを取り付けている人は要注意、ライトのスイッチを入れるとおかしくなることがある。外観が悪いとか誤ってコードを切ってしまう恐れはあるものの、コード付の方が安心できることもある。 |