カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第12回

清ちゃんのつぶやき(その8)カガワの自転車



 これまでいろいろと書いてきた。つぶやきシリーズやコレクション。これらを書いている目的は?というと、こんなことを考えている奴もいるんだということを知ってほしいからである。今、"カガワの自転車"に行ってもらうと分かると思うが、一般自転車の展示が主である。ママチャリや折りたたみ車、子供車等である。ジュラエースやカンパレコード等の部品展示や完成車もない。プロショップと思って行くと期待を裏切られることになる。店員の方もスポーツ系の自転車が不得意な者もいる。フリースタイルは得意だが、ロードレーサーには詳しくない者もいる。たまたま、そういった店員にあたると、この店は何も知らないなぁ等と思われてしまう。そのような誤解を解くためでもある。



 逆にある意味、これからスポーツとしての自転車を考えている人にはいいのではないかと思う。入門車は多くの種類を展示しているし、何より入りやすい。本格的なプロショップよりは間口が広い。おばちゃんや高校生も入っていけるのである。もし、本格的なスポーツ車がほしければ、その旨を店員に伝えれば担当者が相手をしてくれる。



 熊本はスポーツとしての自転車を楽しむには最適の所ではないかと思っている。フィールドはある。三号線は無理だが、幹線道路をちょっと離れると、自転車でないと楽しめない所も多い。北は山鹿、菊池、南は宇土や松橋、八代、水俣。西は天草があるし、東には阿蘇が控えている。平地を走ろうと思えば車の少ない平らな道があり、山を走ろうと思えば菊池渓谷や山都町、俵山や五木もある。関東から熊本に越してきた時には感動のしっぱなしだった。畑の中の一直線の道、1,000mタイムトライアルが一般公道でできるのである。阿蘇の外輪山はどの季節を走っても素晴らしい。こんなフィールドが身近にあるなんて他の所ではめったにない。幸せな事である。皆、そのことに気がついていないのが残念でならない。自分で一時間コースやら半日コース、一日コースと作っても、何通りもできる。のぼりでゼエゼエ、ハアハアやっても空気がきれいだから安心できる。もっと、熊本を走ってもらいたい。



 お客さんが、先週どこどこを走ったという話をする時の笑顔が好きである。きつかったと言いながらも、その顔は笑顔である。走ることの楽しみを見出している。これが一番である。一緒に走る機会があればさらに、いろいろ走り方のアドバイスもできるのだろうが、今はそれができない。ただ、それなりのアドバイスはできる。店舗や時間帯、春の通学車シーズンには充分な対応ができないかもしれないが、もし、スポーツとしての自転車を考える時には一度、来店してみては? 

第13回へ続く...

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