本格的に寒くなってきた。自転車に乗ろうにも相当の覚悟がいる季節になってきた。峠も登るにはいいが、下りでは気をつけてほしい。体が冷えすぎることがある。また、場所によっては昼頃になっても路面が凍結している所がある。寒い日にコケタ時の痛さは何とも言えないくらい痛い。 |
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さて、写真のものが何か?年配の人にしか分からないと思う。実はポンプホルダーである。ポンプホルダーと言ってもピンとこない方たちが多いと思う。今は短い小型のポンプで、ボトルケージの取り付け穴を利用して止めているのが主流になってきたが、昔は長いポンプを使っていた。ツーリング車ではダウンチューブやシートステーに、レーサーではシートチューブに取り付けていた。 |
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今のようにフレームにアウター受けやワイヤーリードのダボを溶接してなかった頃の話である。ツーリング車ではゼファールやアドホック、国産ではプリマスがよく使われていた。レーサーではシリカが圧倒的に多かった。片方にはポンプホルダーをつけるが、もう片方はアダプターが太鼓型になっていたり、Y字になっていたりして、ポンプのスプリングを利用して、フレームに取り付けられるようになっていた。後年、上下にへこみをもたせたポンプが出てきて、ポンプホルダーがいらないタイプのものに変っていった。そのため、フレームサイズによって数種類の長さのポンプが店には並べられていた。 |
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改めて考えてみると、長いポンプの方が空気を入れる効率がいいように感じるが、今のミニポンプでも、それほど苦痛ではない。押す時だけでなく、引く時の力も空気を圧縮する力に変えてくれるものもある。技術の改良はある。それでも7気圧入れるのには苦労する。きちんと空気を入れるのには、やはりフロアポンプが一番である。フレームポンプはあくまでも応急的なものと考えた方がいい。 |
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新しく自転車を買って、用品を揃える時、フレームポンプだけ購入という人も少なくない。このような人達がよくやってしまう失敗が、バルブの根元を破ってしまうことである。アダプターとバルブ根元を同時に押さえないで空気を入れてしまい、バルブをこじってしまうのである。初めての人には要注意である。特にフレンチバルブに多くみられる。 |
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思い起こすと、ミニポンプになってきたのはトライアスロンブームの頃からである。ボトルが2本、シートとダウンチューブに付けるようになった時、ポンプの行き場所がなくなってきた。トップチューブの下になったが、これだと自転車を担ぐ時に邪魔になる。このあたりからミニポンプになってきた。この頃に作った自転車には、自作のポンプペグを付けたりしていた。こうやって思い起こすと、ポンプだけでもいろんな変遷があるものだと感心する。 |